シルバーアクセサリーの作り方はデザインにより多数の技法を組み合わせて作ります。手作りシルバーアクセサリー工房Ankhでは昔ながらの技法を使い、銀の地金から手作りでシルバーアクセサリーを制作しています。
アクセサリーのデザインにより制作工程や技法、工具の使い方や作り方も異なります。
シルバーアクセサリーの制作方法はロストワックス、シルバークラフトなどがあります。当店は地金(1枚の銀の板)から彫金、鍛金、打ち出し、オーバーレイなど様々な技法を組み合わせ1つのシルバーアクセサリーを手作りで制作しています。
シルバーアクセサリーの作り方
彫金(手彫り)
彫金とはタガネを使い彫り、削り、模様をデザインする作り方です。毛彫り、片切り、丸毛彫りの3種類のタガネがあり刃先の幅によって彫られる線の幅が違います。模様を彫る場合はタガネを使い分けて作ります。彫金には『浮き彫り』『彫り込み』などの制作技法もあります。
下の2点の画像はオーダーメイドのご注文を頂いたお客様に制作途中をご確認頂いただいた画像です。線を彫金している部分と彫り込んだ部分が黒くきれいに燻されるようにタガネで模様を打ち込んでいます。
鍛金(打ち出し)
打ち出しとは平面の板の表面と裏面からタガネや打ち出し用のハンマーなどを使って凹凸を作り出します。タガネには出しタガネ、坊主タガネ、半坊主タガネ、なめくりタガネ、半タガネなどがあります。
銀製の鈴の作り方は打ち出しの技法で板状の円2枚を打ち出して半球の形状まで作ります。
下の画像は形を打ち出して彫金で模様を彫って制作したネックレスです。
すり出し
すり出しとはヤスリで削りながら立体感を出す作り方です。平ヤスリ、半丸ヤスリ、丸ヤスリ、角ヤスリ、三角ヤスリ、腹丸ヤスリ、刀刃ヤスリ、楕円ヤスリなど様々な種類とサイズがあります。
すり出しはシルバーアクセサリーのデザインや角度によりヤスリを使い分けます。
参考画像はすり出しの技法で制作したシルバーバングルです。
板状からバングル状にしてヤスリで削りながら形を作りました。初めは荒いヤスリを使い荒削りをしてある程度形が出来てから細かいヤスリで削り最後にサンドペーパーで滑らかな表面に仕上げます。
オーバーレイ
オーバーレイとは銀の板を重ねて立体感を出す作り方です。上の板の模様部分(浮き上がらせたい部分以外)は糸鋸で切り取り透かしの技法を使います。下になる地金と上のパーツをロウ付けという方法で加工し、輪郭を糸鋸で切り取ります。
透かしを入れた部分は燻し仕上げがきれいにつくようにタガネ模様を細かく打ち込みます。
透かしのデザインやサイズにより使用するタガネを使い分けて作ります。
透かし(くり抜き)
デザインに透かし(くり抜き)がある場合の作り方です。透かしの部分にドリルで穴をあけて慎重に糸鋸で切り落としていく作り方です。透かしを入れた部分は糸鋸で切り取られた刃の跡が残るのでヤスリなどで表面処理を行います。
下の画像はオーダーメイドをご注文頂いたお客様に制作途中に確認して頂いた制作工程の画像です。
刻印模様
丸や三角、半球、ハート、月の刻印や桜の花びらなどの刻印を制作して組み合わせていく作り方です。
自作の刻印を作りシルバーアクセサリーの制作に使用しています。
参考画像は銀製の鈴の制作途中に半球の状態時に刻印模様を打ち込んだものです。
刻印を打ち込んだ部分は黒く燻し仕上げをすると一層模様が引き立ちます。
さりげなく刻印模様を入れたい場合は黒く燻さずシルバーの色合いで光沢をだすときれいに仕上がります。